お掃除します。

掃除をする日々、また掃除に対して思うことなどを綴ります。

連休二日めは、本当の贅沢について考える。

千駄木の森鴎外記念館で行われていた「森茉莉コレクション展」へ行ってきました。


この場所は元々森鴎外の邸宅があった場所で庭の一部はそのまま現存。
そのお庭を眺めるカフェで森茉莉さんをイメージしたデザートセット「マドモアゼルセット」もいただきました。

室生犀星が「さびしい部屋」と称した、モノに溢れたゴミ屋敷とも言える部屋で、
貧乏な生活を送りながら、高級なグラスで葡萄酒を飲むようなアンバランスさは私にはかっこ悪く感じてしまうんだけど、
また一方で「ほんものの贅沢というのは高価なものを持っていることではなく、贅沢な精神を持っていることである。容れ物の着物や車より、中身の人間が贅沢でなければだめである」と書く。


彼女の書く自分の(美しい)暮らしのことと、実際の彼女の暮らしにはかなり隔たりがあったようで、でもなんていうか「空き瓶の青い色にボッティチェリの海を見る」というような精神には真実の暮らしなんてどうでもいいのかもなとも思うのです。


唐突に、「羊たちの沈黙」のレクター博士を思い出しました。
この人が捕まって24時間拘束具をつけられ全ての自由を奪われるような生活をしたときに、頭の中は自由だというのがあるのです。
オペラの一幕からラストまでを思い返すだけで五時間は楽しめる・・・と。


そうそう。こういうので・・・というかこういうのがいいんだよなあ、私は・・・と昨日あらためて考えた連休二日目でありました。


これって経験が必要?。
でも経験だけでもない。
やはり「感性」かな、と。



ちなみにオペラは一度しか経験がありませんが、長すぎてうんざりした記憶しかない無教養。今の私はもし24時間自由を奪われような生活をすることになったら、「愛の不時着」を一話から思い返すことでしょう(^^;。かなりの長時間楽しめます。


せっかく千駄木までやってきたので少し歩いて根津散策へ。


丁度根津神社がお祭りでお神楽を観ることができました。

森茉莉さんの世界に浸った後のせいか、外国から来た人間のようなというか、すべてに美しいフィルターがかかってみえた不思議な根津散歩となりました。


関係ないですが、うちに「贅沢貧乏」の函モノの本がありますが同じものが展示されていました。古本屋で見つけて、大事に大切にしてある本です。
うーん・・・査定してもらいたい・・・・と思う貧乏人根性。
もちろん高価だとしても手放しませんけどね。



いよいよ連休も終わりの日。
やはり三日ぐらいあるといいなあ。今日は一日中、掃除です。

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